この世界の不思議

この世界のいろんなことについて、思ったことを書いていきます。

子供は乳を飲む。大人は酒を飲む。

みなさん天機です٩(ˊᗜˋ*)و

(この記事の字数 約4100字)

 

 

少し前に、ヤフーニュースにつぎのような

記事が掲載されました。

 

 

news.yahoo.co.jp

 

 

なんでも、新型コロナによる巣ごもりの影響もあってか、

最近、日本での酒類の消費が落ち込んでいて、

危機感を募らせた国税庁

なんとかして酒類の消費をふやそうと

キャンペーンを企画したのだとか。

 

 

たしかに、お酒にはたくさんの税金が課されていますから、

酒類の消費が落ち込むことは税収の減少を意味し、

国税庁が焦るのもわかるような気はします。

 

 

しかし、案の定と言いますか、

国税庁、そこまでやるか!!

という突っ込みがたくさん入ってるみたいですね(;´∀`)

 

 

じつは、日本では日本酒をはじめ、

いろんなお酒の消費が昨今、減少してきている

と言われています。

 

 

けれど、それは日本に限った話ではなくて、

昨今、全世界的にアルコール離れとでも言えるような、

酒類の消費減少が起こっているみたいなんですね。

 

 

canaeru.usen.com

 

 

原因にはいろいろあると思われます。

 

 

酒に酔って醜態をさらすのはダサいという意識の高まりとか、

アルコールは健康を害するという

健康意識の高まりとか。

 

 

いろいろ言われています。

 

 

でも天機は、

この世界的なお酒離れのなかに、

これからの世界の人々が向かっていく変化の方向、傾向の

ようなものを感じたので、

それを少し書いてみようかな、と思います。

 

 

天機のブログには、もう何回か登場しているのですが、

古代中国に、劉邦(りゅうほう)という男がいました。

 

 

なんで何回も登場するのかというと、

天機がこの劉邦を好きだからなんですね( ´艸`)

 

 

天機は高校時代に、司馬遼太郎の「項羽と劉邦」という

本に出会い、

以来この本を愛読するなかで、

劉邦なる人物に心酔していったのです。

 

 

古代中国に、秦の始皇帝(しんのしこうてい)というひとがいて、

はじめて中国全土を統一して秦という国をたてました。

 

 

ところが、その秦は暴虐な政治をおこなったので

短命に終わり、

秦を倒そうという反乱のなかから

項羽と劉邦という二大英雄があらわれて、

ついに項羽を倒して天下を統一し、

漢という国を建国したのが、劉邦なんですね。

 

 

じつはこの劉邦は、こんなことを言っていました。

 

 

「子供は乳を飲む。大人は酒を飲む。

 どちらも、人間を大きくするためのものだ。」

 

 

と。

 

 

一見、もっともなことを言っているように見えて、

なかなか含蓄のある、不思議な言葉のようにも聞こえます。

 

 

人間を大きくするために子供が乳を飲むのは、わかります。

 

 

小さい子供は乳を飲むことによって、

だんだんと成長していきますよね。

 

 

じゃあ、人間を大きくするために大人が酒を飲むというのは?

 

 

酒を飲んだところで、

肉体的に大きくなったりはしません。

 

 

じゃあ、人間を大きくするために大人が酒を飲む、というのは

なんかの比喩なんだろうか?

 

 

たしかに、酒席とかでいろんなひとと

腹を割って話し合ったりするなかで、

人情の機微とか、本音の部分とかを知ったりはできますね。

 

 

 

 

大人が酒を飲むことで人間が大きくなる、というのは、

そういう人間の裏表につうじることによって

人間が一回り大きくなる、ということなんだろうか?

 

 

ふつうは、たぶんそういうことだろう、

と考えると思うんです。

 

 

けれど天機は、

もう少しこの乳と酒のはたらきを

対比させてみたいと思ったんですね。

 

 

子供は乳を飲むことによって、

肉体的にだんだんと成長していきます。

 

 

が、それだけではなくて、

頭脳も発達してくるんですよね。

 

 

まだ幼い子供のときには、

周囲の世界はあいまいでぼんやりしたものに

映っていたかもしれませんが、

だんだんと成長して頭脳が発達してくると、

物事を筋道立てて考えたり、論理的に判断したり

することができるようになってきます。

 

 

それが、小さい子供が

白い色をした乳を飲むことによって得られる、

成長する、人間が大きくなる

っていうことのもう1つのあらわれだと思うんですね。

 

 

お酒というのは、透明だったり、黒かったり、

琥珀色をしていたり、赤かったりと、

いろんな色をしていることが多いのですが、

乳はたいてい、白い色をしていますね。

 

 

そんな白い色をした乳を飲んで成長していく時期というのは、

子供がその頭脳、つまり、

理を発達させていく時期にもあたっているわけです。

 

 

では、それに対してお酒というのは、

どんな働きを持った飲み物なんでしょうか?

 

 

お酒が大人を大きくするのは、

酒席での付き合いなどもふくめて人間の表裏を知れるからだ、

なんてことを先ほど言いましたが、

お酒そのものがもつ、純然たる働きって、

いったい、どんなものなんでしょうか?

 

 

お酒を飲むと、ふつう、どうなりますか?

 

 

なんだかふわーっとした感じになって、気分もよくなって、

頭はすこしぼんやりして、

それが行き過ぎると酩酊したりしますよね?

 

 

つまり、簡単にいうと、

お酒は人間の理を弱める働きがあるんじゃないかな、

と思うんです。

 

 

ここが面白いところなんですよね٩( ๑╹ ꇴ╹)۶

 

 

人間はほかの動物とはちがって、理を持っています。

 

 

ここが、人間とほかの動物とが異なる、

1つの大きなポイントなんですね。

 

 

理があるために、人間にはいろんなことが可能になります。

 

 

なので、理があるってことは、

基本的にはプラスのことなはずなんですよね。

 

 

でも、お酒は、その人間の理を弱めてしまうんです。

 

 

理を弱めてしまうという、マイナスポイントがあるはずなのに、

それでも人間がお酒を飲むのは、

理から解放されたほうが人間は気持ちよくなったりできるから、

かもしれませんね。

 

 

でも、劉邦はちょっと違ったことを言うんです。

 

 

子供は乳を飲んで大きくなるけれど、

すでに大きくなったはずの大人は、

お酒を飲むことでさらに一回り大きくなれる、と。

 

 

天機はこのブログで何回か、

独自の天機理論というのを書いています。

 

 

その天機理論の1つに、

この世界はどうやってできてきたのか、

に関する理論があって、天機は、この世界は、

まず初めに矛盾というものがあって、そこから理が生まれ、

その矛盾と理が出会うことで生命というものが生まれてきた、

なんて考えているのですね((((;゚Д゚))))

 

 

なんでそのようなことを考えたのか、というと、

日常あたりまえのように目にしていることのなかに

なんとなくそういうふうな法則が隠れているんじゃないか、

なんて思ったからなんです。

 

 

たとえば、1日のなかで考えると、

はじめに夜の暗闇の黒があって、

太陽がのぼってくると昼の光の白になり、

夕方になると夕焼け空の赤になる、

といった具合に空が変化していきますよね。

 

 

天機はそれを眺めているなかで、

これは、この世界ができてきた順番をあらわしている

のではなかろうか?

なんて考えたんですね( ´艸`)

 

 

つまり、

夜の暗闇の黒というのが世界の始まりにあった矛盾で、

昼の光の白というのがそこから生まれてきた理で、

夕方の夕焼け空の赤というのが生命だ、

なんて考えたんです。

 

 

その推測が正しいかどうかなんて、

まったくわかりませんけれど٩(ˊᗜˋ*)و

 

 

でも、この天機理論にしたがってみてみると、

はじめにあった矛盾というのは、

いわば、始まりの母みたいなものなんですね。

 

 

そこから生まれた理というのは、

そんな矛盾から離れていって、矛盾とは決別していこう、

とするような、そんな性質をもつものなんですよ。

 

 

理と矛盾って、正反対のものですもんね。

 

 

子供が白い乳を飲んで頭脳を発達させていく段階というのは、

理がどんどんと強くなっていくということになり、

周りがぼんやりとしていてはっきりしなかった

矛盾という段階を離れて、理を強めていこう、

理が強まることがいいことなんだ、と、

そういう段階なんです。

 

 

これが、子供は乳を飲むことで大きくなる、

という段階なんですね٩( ๑╹ ꇴ╹)۶

 

 

ところが、お酒を飲むことによって、

人間は理が弱まって、判断力も弱まって、

なんとなく頭がぼんやりしてきます。

 

 

これって、どういう状態かというと、

頭の中の理が弱まって、

頭の中に理とは正反対のようなものが生まれてくる、

つまり、

頭の中に矛盾が発生した状態だと思うんですね。

 

 

そして劉邦は、

人間というのは子供のうちは白い乳を飲んで、

理を発達させ、理を追い求めることで大きくなるんだけど、

大きくなったはずの人間がさらに大きくなるためには、

お酒を飲んで頭がぼんやりすることに象徴されるように、

一度は捨て去ったはずの矛盾を

ふたたびつかみにいかないといけない、と、

このように言うのです。

 

 

理の立場からみれば、矛盾なんて

なんの役にも立たないように見えるのに、

劉邦は不思議なことを言うのですね。

 

 

ところで、日本には面白い言葉があります。

 

 

先ほど、天機理論のなかで、

夜の暗闇の「黒」というのが「矛盾」をあらわしていて、

昼の光の「白」というのが「理」をあらわしている、

なんていうお話をしました。

 

 

この、黒と白の対比なんですが、

日本には、「くろうと(玄人)」という言葉と、

「しろうと(素人)」という言葉があるんですね。

 

 

そして、熟達している、なにかに通じている

深い境地に達しているのが玄人(くろうと)のほうで、

その言葉のなかに「黒」、つまり、

「矛盾」が含まれているんですねლ(╹◡╹ლ)

 

 

また、おとなりの中国なんかでは、

酔えば酔うほど強くなる「酔拳」なんていう

映画作品もありましたね。

 

 

つまり、一般的には理を追い求めることで

いろんな能力もそなわってきて強くなるのですが、

そこからさらに一段、奥深い境地に達しようとしたときに、

それまでは役に立たないと思われ、捨てられてきた

「矛盾」を、あえて拾いに行く必要があって、

昔の人はそのことを知っていたんじゃないだろうか。

 

 

そんなふうなことを思ったわけなんです(´∀`*)

 

 

で、話をこのブログ記事のはじめのほうに戻しますと、

いま、

そんなふうに人間の理を弱めて、

人間のなかに矛盾をもたらしてくれるお酒を、

だんだんと人間が避けるようになってきてるという

世界的な傾向がある、っていうんですよ。

 

 

これはつまりは、

どちらかというと矛盾を嫌うような人間、

矛盾のもつ価値を認めないような人間が、

この世界にじわりと増え始めたような、

そんな兆候がでてきたのかな、なんて、

そんなことを天機は考えていました。

 

 

以上、天機でした( ´ ▽ ` )ノ