とても重要なことなのだけれど、
宇宙預金は、引き出すには、その前提として、
十分に預け入れていなければいけない。
これまでの人生で、
他人に比べて、とても不幸なこと、不運なことが多かったひととか、
他人のため、世の中のために、
たとえば寄付をするなど、プラスになることをやってあげたひととかは、
長い年月がたつうちに、
たくさんの宇宙預金がたまっている可能性がある。
長い年月、というのも、ポイントのひとつだ。
宇宙預金も預金の一つであるから、複利によって増えていく性質をもつ。
そして、複利がその効果を十分に発揮するためには、
長い年月の経過が必要だ。
だから、宇宙預金に関しては、
預け入れた額も重要だが、それに加えて、
いつから預けはじめたか、ということも、非常に重要になってくる。
宇宙預金を貯めよう、と思って、貯めはじめたはいいけれど、
それが、人生の後半にさしかかってからスタートしたのならば、
もしかしたら、もう遅いかもしれない。
少なくとも、自分自身の存命中に、自分が貯めた宇宙預金を引き出して
使うのは、できないかもしれないのだ。
それに対して、十分に若いころ、たとえば、
高校生や大学生の時分から、十分に宇宙預金の積み立てをはじめたひとなんかは、
長い年月が経過し、人生の後半にさしかかるころには、
宇宙預金の苗木は、大木に育っているかもしれない。
そうすれば、そういったひとは、人生の後半にさしかかるにあたって、
これからは、宇宙預金を引き出しに転じます、
と意思表示をおこなうことによって、
後半の人生を、宇宙預金の果実を楽しみながら過ごすことができるのである。
これまでの人生がラッキー続きであったようなひと、あるいは、
他人のため、世の中のために、なにかをやってあげたというようなことが
少ない人は、
宇宙預金があまり貯まっていない可能性がある。
あるいは、宇宙預金を貯めはじめたはいいけれど、
貯めはじめてから、まだあまり日がたっていないようなひとも、
宇宙預金の苗木はまだ、十分に成長してはいないだろう。
宇宙預金があまり貯まっていないのに、それを引き出すなどというのは、
原理的に不可能なことだ。
貯まっているからこそ、引き出せるのである。
自分で適当に領収書のようなものを書いてみても、
貯まっていない宇宙預金を引き出せることは、絶対にない。