みなさん天機です٩(ˊᗜˋ*)و
今回は、いわゆる香害について、すこし書いてみたいと思います。
(この記事の字数 約3300字)
みなさんは、香害、という言葉をご存じでしょうか?
ついさっき、ツイッターを見ていたら、
#香害は公害
というハッシュタグがトレンド入りしていました。
ひとがつける香水とかだけではなくて、
最近はいろんな商品に香料が使われていることがあります。
適度な量の香料であれば、
ひとを快適にしてくれることもあるものですが、
あまりにも過剰な香料は人を不快にすることがあり、
なかでも、赤ちゃんとか小さな子供、
ペットなどがいる家庭では、
香料のせいで健康上の害がでることも
あるらしいんですね((((;゚Д゚))))
そういう、香料が人間に悪影響をおよぼすことをとらえて、
香害、という言葉で呼んでいるようです。
そして最近だんだんと、
香料を好ましく思うひとよりも、
香料のマイナスの側面を不快に感じるひとが
増えてきたような印象があります。
じつは、うちの家ではつい最近まで、
イオン(トップバリュー)がつくっている
無香料の柔軟剤を買っていました。
なんでイオンの製品を買っていたのか、というと、
それ以外の大手メーカーで
無香料の柔軟剤をつくっているところが
なかったからです。
もしかしたら、うちの情報収集が不足していて、
無香料の柔軟剤はほかにもあったかもしれないのですが、
これまでスーパーとかの洗剤、柔軟剤がならんでいる
コーナーを見てみると、
ほとんどの柔軟剤には香料が入っていました。
これは本当に不思議なくらいで、
香料をあんまり好きではないひとは
以前からそれなりにいたとは思うんですが、
どういうわけか、
メーカーは無香料の製品をつくるのを
すごく嫌がっているのか、
かならず香料を入れた製品をつくってきたのです。
ところが、
昨年あたりからぽつぽつと、
無香料の製品が店頭に並ぶようになってきました٩( ๑╹ ꇴ╹)۶
たとえば、
花王がつくっている柔軟剤の「ハミング 素肌おもい」という
製品に、無香料のものがラインナップに加わりましたし、
おなじく花王がつくっている台所用洗剤の
「キュキュット」という製品にも
無香性のものが加わってきたんですね。
もしかしたら、
香料はいらない!無香料のものがほしい!
という消費者の声がだんだんと
無視できないくらいに強くなってきて、
それでメーカーとしても対応することになったのかな?
なんて、思っています( ´艸`)
これらの製品がでてきたので、
うちの家でも
かならずしもイオンのつくっている無香料の柔軟剤を
買う必要はなくなりました。
ところで。
人間が好ましく思うこと、望ましく思うものには
いろいろとあると思うんですが、
大きくわけて、
① 快楽とか、うれしいこと、たのしいことが増えること
② 苦しみとか、いやなこと、つらいことが減ること
この2つを、人間は望んでいるような気がするんですね。
この2つが、2つとも実現すればすごくハッピーなんですけど、
実際にこの世の中にあるのは、
① 楽しみも多いかわりに苦しみも多いもの
② 楽しみが少ないかわりに苦しみも少ないもの
このどちらかのパターンになっていることが
ほとんどなんじゃないかなあ、って思うんです。
で、商売をしている企業とかが消費者にうったえてくるのは、
たいていの場合、
「うれしいこと、楽しいことがあるって、いいよね😊」
「苦しみが多かったとしても、楽しみが多いからいいよね😀」
っていうものだと思うんですよ。
つまり、
楽しみは少ないけれど苦しみも少ない、っていうよりは、
苦しみは多いけれど楽しみも多い、っていうほうの
価値を訴求してくるのが企業であり、もっといえば、
苦しみを減らすことよりも、楽しみを増やすことのほうに
重点を置いているのが企業だ、
なんていうふうに自分は思うんですね。
商品やサービスを購入すると、
お金が手元から出ていきますよね?
自分のお金がそのぶん減るわけですから、
それは消費者にとっては、「嫌なこと」です。
でも、そのお金で商品とかサービスとかが手に入るわけで、
商品とかサービスとかが手に入るのは、
消費者にとっては「うれしいこと」なんですね。
つまり、経済活動とか消費活動とかいうのは基本的に、
「嫌なこともあるけれどうれしいこともある、
そのほうがいいよね」
という原理で動いているんです。
これがもし、消費者が商品を買わず、お金を出さない、
ということになると、
お金は出さないのですから、自分のお金が減少することもなく、
「嫌なこと」はありません。
いっぽうで、商品やサービスも手に入らないわけですから、
「うれしいこと」もないわけです。
こっちは、
「嫌なことはないけれど、うれしいこともない」
と、そういう原理になってきます。
この原理は、企業にとっては厄介で、
好ましくない原理になります。
商品やサービスは手に入らないけれど自分のお金はでていかない、
つまり、
うれしいことはないけれど嫌なこともない、
という原理のほうを消費者が好むようになると、
消費者は消費活動を控えることになり、
商品やサービスは売れ行きが悪くなり、
企業にとっては困ったことになってしまいますよね?
だから、
うれしいことはないけれど嫌なこともない、
という原理は、
企業にとっては目の上のたんこぶのような
考え方になるわけです。
そして、この
「うれしいことはないけれど嫌なこともない」
という原理が、人間に訴求するいちばんのポイントは、
「嫌なことがない」
というところなんですよ。
さきほど、
人間が望ましく感じることには2つあって、
「うれしいことが増えること」と「嫌なことが減ること」、
その2つだ、なんていうお話をしましたが、
「うれしいことはないけれど嫌なこともない」という原理は、
「嫌なことがない」という部分が
人間をひきつけているのですね。
整理すると、
人間が「嫌なことがない」ことをすごく望むようになってくると、
「うれしいことはないけれど嫌なこともない」
という原理のほうにだんだんと惹かれていくことにつながり、
それは結局、
「お金を出すという嫌なことをするくらいなら、
商品やサービスなんていらない!」っていうことに
つながっていってしまって、
企業にとってはマズい事態になってくるのですね。
ですから企業としては、ひとびとが
「いらない!」とか「不快なもの、嫌なことはいらない!」
と言うようになってくることには、警戒することになります。
そうではなくて、企業としてはひとびとが、
「ほしい!」とか
「嫌なことが多少あっても、うれしいことが増えるほうがいい!」
というふうになってくれることを望んでいるわけですね。
そのために企業は、テレビとか新聞、雑誌などの
マスコミと連携をとります。
そこでスポンサーになって広告を出し、
個別の自社製品とかサービスを宣伝するだけではなくて、
ひとびとができるだけ「欲しがる」ように、
「うれしいことが増えることがいいことなんだ」と思うように、
番組とかのコンテンツもつくっていくわけです。
なので、モノがいらないと考える「ミニマリスト」とか、
「持たない暮らし」とかいったものが
テレビ番組とかネット記事で特集されたりすることは
ほとんどないでしょう?
「いらない。」ではなくて、「いる!欲しい!」と
考えてもらわないと、企業としては困るのです。
で、このブログ記事のはじめに戻って、
無香料の商品について考えてみますと。
洗剤や柔軟剤などの商品に香料を入れるというのは、
「うれしいことがあったほうがいい!」という
消費者の期待にこたえるものです。
いっぽうで、無香料の商品をラインナップに加えるというのは、
「不快なものはないほうがいい!」という
消費者の要求に応じるものなんですね。
つまり、無香料の商品を求める消費者の要求に応じすぎると、
「不快なものはないほうがいい」
「うれしいことが少なくても嫌なことが減ったほうがいい」
という、企業にとってはマズい考え方のほうに
消費者がシフトしてしまう可能性があり、
それで、これまで無香料の商品をつくるのを
かたくなに拒んできたのかな?なんて、
そんなことを天機は考えていました(;´∀`)
以上、天機でした( ´ ▽ ` )ノ