この世界の不思議

この世界のいろんなことについて、思ったことを書いていきます。

新聞離れ、CD離れというけれど。

新聞をとる人が減っていて、新聞離れということがいわれたりする。

CDを購入するひとが減っていて、CD離れということも、

いわれたりする。

活字のニュースをみんな読まなくなったからだ、とか、

音楽を聴かないひとが増えているからだ、とか、

原因がいろいろいわれているけれど、

原因は、はっきりしている。

 

インターネットの登場だ。

ニュースなんかは、ヤフーニュースのヘッドラインで概略を知る

ことができる。

そのほうが、速報性もある。

テレビ番組欄も、ネットでチェックできる。

全国のスーパーのチラシをあつめたサイトもある。

新聞を必要としなくなりつつあるのだ。

音楽もそうだ。

Youtubeで好きな時に好きな音楽を好きなだけ視聴できる。

CDには動画はついていないが、Youtubeにはある。

 

なによりも大きいのは、お金の問題だ。

みんなが貧乏になったから、新聞をとらなくなったり、

CDを買わなくなったりしたわけでは、かならずしもない。

お金の使いみちがかわったのだ。

昔は、新聞代に月4000円、CD代に月2000円、などと

お金を出していた。

いまは、パソコンのネットに月4000円、スマホに月6000円、

などと使っているのである。

新聞やCDにはお金を使わなくなったが、パソコンやスマホには

お金を使うようになったのだから、

帳尻は合っているのだ。

これがもし、パソコンやスマホにお金を使い、

さらにそのうえ、新聞やCDにも以前と同じようにお金を使う、

となると、財布がパンクしてしまうかもしれない。

 

お金を使わなくなったわけではないのだ。

使いみちがかわっただけなのである。

「こども保険」が事実上の増税であるのならば、許されない。

自民党の若手議員でつくる委員会が、こども保険なるものを創設

しようとしている、とヤフーニュース。

幼児教育の無償化などを社会全体で支えるため、

社会保険料に上乗せして保険料を特別に徴収するという。

 

おかしくはないか?

われわれは、社会のさまざまな公的サービスを実現するために、

「すでに」税金や社会保険料を支払っている。

この項目にお金が必要、この項目にもお金が必要、ということで、

その都度、つぎつぎに個別にお金をあらたに徴収していくのなら、

事実上の際限のない増税が可能になってしまうわな。

幼児教育の無償化などにお金が必要であるのならば、税金の使途として

その分野をとくに重視して配分しましょう、というのがスジじゃないの?

つまり、あらたに国民からお金を徴収するのではなく、

従来の税収の中で、その税収の使途の配分を変えることで対応する

のが当然のやり方だろう。

 

また、こども保険として、保険という名前がついているからには、

保険料を支払った者が、受益者にもならないとおかしいわな。

一方的に保険料だけ支払うが、自分には子供などまったくいないために

払い損になるひとがでるのでは、公平な制度とはいえないわ。

 

こども保険、問題がとても多そうだ。

そして、問題があるのは、今回のこども保険にかぎったことではない。

おかしいと思うことは、ほかにもある。

 

貧困家庭のこどもを支援するために、寄付金をつのる、という政府の方針。

それは、税金でやるべきことだろう。

そのために税金を支払っているのだから。

なんで、あらたにお金をとろうとするの?

 

また、東京オリンピックの運営のために、通訳ボランティアを無償で

働かせようとする方針。

なんで、正当な対価を支払おうとしないの?

ボランティア、ボランティアって、なにかボランティアを、

無償で手に入る都合のいい労働力とでも考えているのではないかな?

 

必要だから、とか、利益があるかどうか、利用できるかどうか、とか、

そういった観点よりも、

公平なのか、公正なのか、正しいのか正しくないのか、

といった観点をもっと重視すべきだと、せつに思う。

裏目に出る積極経営。

ここのところ、積極的な経営姿勢が裏目にでる例があいついでいる。

 

液晶事業に集中する積極経営で破たんしたシャープ。

原発事業に積極的に乗り出し破たんした東芝

 

積極姿勢と言えば聞こえはいいが、裏をかえせば、

慎重さに欠けるということでもある。

巨大地震による津波の可能性を甘く見た東京電力も、

慎重さに欠けていたのである。

 

世の中、プラスを手に入れることばかりが大切なわけではない。

マイナスを発生させないことも、同じくらい大切なことだ。

マイナスの発生の可能性をつねに頭におき、

それに対する対策をうつ慎重さをもつ。

経営でも、人生でも、大切なことではないだろうか。