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男性差別、ときどき、世界への反逆。

この世界についての非主流的な意見と、男性差別についての考えをすこし。

【時流をよむ】多数者が敗北するようになってきた。

時流をよむことはたいせつだ。

時代がどういう方向へ動こうとしているのかを知ることができれば、

自分の立ち位置を決めることもできる。

 

2002年、田中耕一さんがノーベル化学賞を受賞した。

その素朴な人柄が、多くのひとから支持された人だった。

 

ところが、それから10年ほどがたった2011年ごろから、

時代は、あらたな傾向を帯びるようになってきた。

 

世の中には、多数者と少数者がいる。

少数者の極みは、たった1人、ということだ。

民主主義社会では、多数者の意見が通ることが多い。

いじめというのは、多数者が、たった1人をやっつけるものだ。

天災を避けるために人柱や犠牲をたてるというのも、

少数者やたった1人の利益よりも、多数者の利益を優先するものである。

それに対して、王様や皇帝が支配する世の中というのは、

少数者やたった1人の人間の利益が、

多数者の利益に優先するものだ。

 

話をもどす。

2002年に田中耕一さんがノーベル賞を受賞したときの時代の流れ

というのは、

みなに支持される者、多数者の賛同を得る者が、力を得る、

というものだった。

 

ところが、それから約10年がたった2011年。

まず、この年の2月に、

消費者金融大手の武富士の専務が相続財産を受領したことにかんして

税務当局から告発されていた案件で、最高裁判所は、

武富士勝訴の決定をくだした。

これによって武富士は、利子の加算もふくめて、

2000億円の還付金を国から受け取ることになった。

税逃れの目的があって、多くの国民の感情からは納得しがたいもので

あったのかもしれないが、

最高裁は、厳格な法解釈によって、武富士勝訴を決めた。

つまり、多数者の感情が負け、理が勝ち、たった1人が莫大な利益を

得ることになったのだ。

 

次いでこの年の3月、東日本大震災が発生した。

いじめというのは、たった1人を標的にして害をおよぼすものである。

ところが、東日本大震災という巨大な自然災害は、

数万人という多数者を死傷させ、多くの人に損害を負わせたのだ。

 

そして2013年には、

毎年100万人くらいのひとが訪れ、多くのひとが楽しみとしていた

隅田川花火大会が、開始約30分で突然の雷雨にみまわれ、

史上初の中止となった。

ちなみにこの年は、諏訪湖上花火大会も、

まるでその地域だけピンポイントで狙ったかのように発生した

雨雲によって突然の雷雨にみまわれ、途中中止が決まっている。

自然現象が、多くの人の感情とは逆の方向へと作動したのだ。

 

さらに2014年。

この年は、青色発光ダイオードの研究に功績のあった中村修二氏に、

ノーベル物理学賞が授与された。

中村修二氏といえば、もとの勤務先だった日亜化学とのあいだで

裁判となり、一時は200億円の勝訴判決を得たが、

そののち、8億円を得ることで和解した人物である。

日本人は概して、こういうごり押しみたいなのが大嫌いである。

自分の才能を自己の利益や私欲のためには使わず、

公のために奉仕する、みたいなひとを賛美する傾向が、日本人にはある。

ところがノーベル財団のくだした決定は、

そういった多数の日本人の感情のほうに敗北を宣告し、

個人の才能という、頭脳、理といったものに、

高らかに勝利を宣告するものだったのだ。

 

これが、2011年を境にして、あらたに登場してきた時代の流れである。

2011年というのは、ひとつの大きなターニングポイントとなる年である。