福島の原発事故が発生してから、約7年がたった。
放射能汚染の影響によって、福島県を中心に甚大な被害が発生した。
その被害金額は、莫大なものになるだろう。
福島の原発事故の直接的な原因、すべてのスタート地点は、
はっきりしている。
津波による浸水だ。
もしかりに、東京電力が、
圧倒的な高さと厚さをもつ壁で福島原発周囲を囲んでいたら。
今回のような悲惨な事態は防げたかもしれない。
おそらく、そのような壁を建設するのに要する費用は、
原発事故が発生してしまったことにより被った被害金額よりも、
はるかに少なくてすんだんじゃないだろうか。
すべては、後の祭りである。
東電はその当時は、
そんな高い津波など、来るはずがない、
と判断してしまったのだ。
わずかな可能性、ほんの小さな可能性であっても、
それがあまりにも小さいことを理由に、それをゼロとみなしてしまうと、
この世界は、ときに復讐してくるものだ。