この世界の不思議

この世界のいろんなことについて、思ったことを書いていきます。

【北朝鮮情勢】矛が勝つのか、盾が勝つのか。

矛盾という故事がある。

どんな盾でも防ぐことができない矛と、

どんな矛をも防いでしまう盾、

その2つは両立することができない、というのが、

その故事の結論だった。

 

一般的に、戦いにおいては、

攻撃するときに矛を、防御するときに盾を、それぞれ使う。

矛というのは、相手を殺すこと、つまり、

相手が生きようとするのを認めない、ということを、

その性質としてもつ。

いっぽうで盾というのは、

自分が生きようとするときに用いられる、という性質がある。

 

つまり、矛というのは、死にかかわる。

盾というのは、生にかかわる。

そして、死と理は共通性をもつことから、

矛は理に、盾は生に、それぞれかかわるといっていい。

 

いま、北朝鮮は、弾道ミサイルを発射するぞ、と脅迫している。

それに対して日米韓などは、

迎撃態勢をそなえようとしている。

 

弾道ミサイルというのは、いってみれば、矛だ。

迎撃システムというのは、いってみれば、盾だ。

 

この争い、はたして、矛と盾のどちらが勝つだろうか。

【北朝鮮情勢】北朝鮮と日本の、対照的な歩み。

第二次世界大戦後、北朝鮮と日本の両国は、それぞれ、

非常に対照的な国家運営をおこなってきた。

 

北朝鮮は、先軍政治。軍事をなによりも重視する政策である。

そのために、ミサイル開発、核開発もおこなってきたし、

国民の生活が後回しにされたために、

貧困や食糧難、飢餓の問題がつきまとってきた。

 

日本は、軽武装、経済優先主義。

これは戦後日本の国家運営を考えるときに、

吉田茂元首相が採用した考え方で、以後の自民党政権も、

この政策を踏襲している。

軍事については、アメリカの庇護のもとで国家の安全をはかり、

軍事費にお金をかけないことで、

浮いたお金を経済発展に回す、というやり方だ。

 

 

以前、河合隼雄さんの書いた、ユング心理学関連の本を読んだことがある。

 

ユング心理学には、「影」という考え方があるが、

この極東に存在する、北朝鮮と日本という2つの国は、

互いが互いの「影」になっているようなところがある。

 

影というのは、自分があえて目をそむけ、見ようとしていないか、

自分が意識していない側面だ。

 

軍事に対しては、経済。

経済に対しては、軍事。

 

戦後日本は、がむしゃらに経済優先で突っ走ってきた。

その背景には、軍事優先で突き進んで破滅することになった、

戦前の経験への、苦い思いがある。

 

戦後の日本においては、

軍事優先で突き進むというのは、

グロテスクな、ある種の化け物じみた「影」なのだ。

 

戦後の日本にとって、

戦前の日本というのは、時代に関しての「影」であり、

北朝鮮というのは、他国における「影」なのである。

 

影の存在を認めることができない、という姿勢はそのまま、

一面では、戦前の軍国主義に対するアレルギーになり、

一面では、北朝鮮という隣国を、なにか異常者でも見るような見方で

とらえることにもつながってきた。

 

 

いま、その影が、本体に対して、対峙しようとしてきている。

 

ミサイル開発、核開発という、「愚かな」ことばかりしていて、

貧しいだけの、歯牙にもかけなかったような国が、

現実に、日本の脅威として、急速に浮上してきている。

軍事優先で国家運営をすすめてきた、北朝鮮の布石が、

第二次大戦後数十年のときをへて、

ようやく効果をあらわしはじめたのである。

 

このことは、日本にとって、軍事的な脅威であるばかりではない。

 

経済優先で国家運営をしてきた日本にとって、

なにが正義なのか、なにが幸せのかたちなのか、といった、

依って立つ国家的な、国民的な、パラダイムそのものが、

深刻な脅威にさらされる可能性がある。

宇宙預金を増やす行為と、減らす行為。

【宇宙預金を増やす行為】

 

不運な目に遭う。

不幸な目に遭う。

理不尽な目に遭う。

他人を助ける。

 

いじめに遭う。

大病をする。

孤独に苦しむ。

家庭不和に苦しむ。

貧乏に苦しむ。

 

小さいころから家が貧しくて、欲しいおもちゃなどを、

なかなか買ってもらえなかった。

両親が離婚した。

両親の仲が険悪で、家庭の雰囲気が暗かった。

両親の一方、あるいは双方が、はやくに亡くなった。

親から虐待を受けた、あるいは、異様に厳しくしつけられた。

 

学生時代に、勉強ができなかった、あるいは、

体育がひどく苦手だった。

高校入試や大学入試がうまくいかなかった、あるいは、

浪人を重ねた。

 

友人が少なく、周囲になじめず、孤立していた。

彼女や彼氏がなかなかできず、楽しい恋愛の思い出がない。

じゃんけんに、よく負けた。

損な役回りを押し付けられることが多かった。

 

就職がうまくいかなかった。

 

悩みをたくさんかかえている。

我慢することが多かった。

 

ブサイクに生まれた。

つらい仕事のわりに、見返りがほとんどない。

有力なコネがなにもなかった。

 

保証人になってあげたのに、裏切られた。

不動産賃貸借契約をむすぶのに、自分の連帯保証人になってくれるひとが

なかなか見つからず、苦労した。

 

警察に任意同行を求められ、やってもいない犯罪の嫌疑で

理不尽な取り調べをうけた。

冤罪の被害者になった。

 

他人のために、献血をしてあげた。

自然災害のときとかに、寄付をしてあげた。

何事もよく考え、感情に流されず、理性的に行動してきた。

 

他人を楽しませた、他人を笑わせた。

自分に害をなした他人を許した。

物でも人でも、切り捨ててしまうのではなく、

生かして使うことを考えて、実行した。

 

【宇宙預金を減らす行為】

 

幸運が続いた。

他人に迷惑をかけた。

 

小さいころから家が裕福で、欲しいものはたいてい、買ってもらえた。

両親の仲はよく、家庭の雰囲気は明るかった。

家はお金持ちで、立派な家に住んでいた。

 

小さいころから、なにかとラッキーなことが続いてきた。

小学生や中学生、高校生のころから異性によくモテて、

彼氏や彼女を切らしたことがない。

美形に生まれた。

 

いつも友人たちに囲まれてきた。

楽しい青春時代があった。

勉強やスポーツがよくできた。

高校入試や大学入試では、さほど努力もしないのに、

あっさりと希望がかなった。

大学には現役で合格した。

 

就職活動もうまくいった。

大学在学中に国家試験に合格した。

コネで入社できた。

楽な仕事なのに、給料がとてもいい。

保証人になってくれたひとを裏切った。

自己破産をするなどして、債権者に損害をあたえた。

 

美人の奥さんをもらった。

美容整形をしてもらって、容姿がよくなった。

割引品を買うなど、お買い得な買い物をした。

 

 

いじめに加担した。

いじめで他人を自殺に追いやったことがある。

不当な手段で他人の秘密を手に入れた。

避妊をおこなわず、女子に妊娠させて、

自分は責任をとらないで逃げた。

堕胎した。

犯罪をおこなって、他人に迷惑をかけた。

自分を信頼してくれていた異性を、残酷に捨てた。

口では情熱的に理想を語りながら、実際には、

自己の利益を守ることに汲々としている。

 

他人に濡れ衣をきせた。

責任を他人になすりつけた。

他人に復讐を実行して、その他人に実際にダメージをあたえた。